木製サッシの魅力

コラム

2020.10.07

皆さんは、木製サッシをご存知でしょうか?窓枠が木材で出来たサッシです。私たち長谷萬カスタムホームズでは、断熱性に優れ木の風合いが魅力の「木製サッシ」をお勧めしています。先日、木製サッシのメーカー「株式会社日本の窓」のショールームを訪問してきました。今回は、木製窓について、少しご紹介したいと思います。

住まいは、窓の断熱性能が大切

これまでの断熱性能が低い日本の住まいは、冷暖房によって屋内の快適さを保つために、大量の電力を消費してきました。そして、多くのご家庭では、部屋毎に冷暖房設備を設置して、電源のオンオフをして電気代の節約をしています。

冷暖房の付いている部屋とそうでない部屋とでは寒暖差が大きく、例えば冬場のリビングと脱衣所は20℃の差が生じます。そのため、身体が冷やされた状態から急に熱い風呂に入ることが原因となる「ヒートショック」が発生します。このヒートショックにより、日本では交通事故の4倍にもなる、年間17,000人の方が住宅の中で亡くなっていると推定されているそうです。また、熱が逃げると結露が発生します。そして結露が原因となりカビが発生し室内環境を悪化させていきます。カビやダニは子供のアトピーや喘息の原因にもなっています。

日本の住まいの断熱性能を落としている原因の1つは窓にあります。冬場では室内の暖かさの6割が窓から外に逃げています。夏場は外気の熱が室内に入ってくるのは窓からが7割です。断熱性能の向上には窓の性能の向上が大切なのですが、日本には窓の性能について義務的な数値基準が存在しません。多くのヨーロッパの国々や中国、韓国で定められている窓の断熱性能の最低基準が日本では定められていないこと、このことが要因となり他の先進国に比べて日本の住宅の断熱性能はとても低いものになっています。

木製サッシの利点

窓はガラスと窓枠で構成されます。窓の断熱性能を向上させるためには、ガス入りのペアガラスを使うといったガラスの工夫だけでなく、窓枠の素材にもこだわる必要があります。

日本の既存の住宅6000万戸のうち、8割近くの窓はアルミサッシで占めていて、樹脂サッシは15%ほど、木製サッシはわずか1%ほどです。アルミは樹脂や木に比べて1000倍以上も熱を逃しやすい材料です。熱の伝わり方にこれほど大きな差があると、窓枠としてその材料を使用した場合に結露の発生で大きな差が生じます。

今回見学したショールームには、それぞれガラス扉の枠をアルミ、樹脂、木で作った3台の冷凍庫のサンプルがありました。アルミには結露が大量に発生し、樹脂にも結露が多少発生しています。

しかし、木の冷凍庫には結露が全く発生していません。冷凍庫の前に立つだけで、アルミと木では温度差を感じとれるほどはっきりと違いが分かります。窓の断熱性能の基準をクリアしなければいけない国々では、樹脂サッシと木製サッシが主流となっていて、日本のようなアルミサッシは使われなくなっています。

アメリカでは、50州のうち24州でアルミサッシの使用が禁止されているそうです。木製サッシは製造段階において消費するエネルギー量にも他の材料のサッシと比べ大きな差があります。石油製品である樹脂や膨大な電気を消費するアルミに比べ、自然に生育する木を使うため150分の1のエネルギー消費で済むといいます。

木の風合いや表情が魅力の木製サッシをお勧めしています。是非、お気軽にお問合せ頂ければ幸いです。